知られざる業界の実態を5分で全部バラします!
興信所と探偵社の違いは?
興信所、探偵社、探偵事務所などは同じものだと考えてもらって結構です。
浮気調査、人探し、身辺調査など、個人向けの調査サービスをする業者です。
これとは別に、採用のための身許調査、企業与信調査、市場調査などの企業向け調査サービスをする業者もあります。
日本初の興信所である商業興信所(明治25年開業)の業務は企業の信用調査でした。
その後、明治・大正・昭和・戦後の激動の中で企業向けサービスと個人向けサービスが混然としながら発達していきました。
企業信用調査の大手といえば、帝国データバンクが圧倒的に有名ですね。
この会社の旧社名は帝国興信所で、昔は個人向け調査もやっていました。
しかし、1981年に現在の社名になった時に個人向け調査から完全に手を引き、今は企業向けサービスに絞っています。
今日では個人向けと企業向けの両方をやる業者はごくわずかです。
また、帝国データバンクのような会社を興信所とはあまり呼ばなくなってきています。
興信所は企業向け調査サービスの会社、探偵社は個人向け、と説明している本もありますが、時代にそぐわない気がします。
今は興信所と探偵社は同じもので、個人向けに浮気調査などをやってくれる会社だと理解してよいです。
零細個人企業が99%の世界
探偵業者は公安委員会に届出をすることが法で定められており、その数は5,000社以上あります。
※警察庁資料「平成25年中における探偵業の概況」では5,670社
すごい数ですが、とりあえず届出しているだけで、継続的に営業していないものが多く含まれます。
独立のさかんな業界なので、独立して届出はしてみたものの、仕事が取れないのでやっていない。
本格的にやっている友人の探偵社から頼まれた時だけ手伝うので、届出はしている。
・・・そんな、なんちゃって探偵(?)もたくさんいます。
実働しているのは届出数の半分以下ですが、それでも数はとても多いのがわかります。
そして実働業者も大半が零細個人企業で、株式会社などの法人はごくわずかです。
全国展開の大手はわずか数社
社員が15人以上いる探偵社となると、かなり数が絞られてきます。
全国に合計10か所以上の自社拠点を持つ探偵社となると、5社もありません。
しかも、自社で拠点を持っていても、地方は相談員しかいない営業拠点という探偵社もあります。
つまり地方の拠点には土地勘のある自社探偵がおらず、出張か外注で処理している場合もあるのです。
「全国で100拠点以上」と訴求する探偵社もありますが、これはフランチャイズです。
別々の探偵社が同じ看板を出しているだけなので、1つの会社のような連携は取れません。
大阪と東京を移動しながら浮気しているようなターゲットの場合は、拠点間の連携が重要で、探偵選びのポイントにもなってきます。
ネットポータル探偵社も要注意
最近はインターネットで集客して、各地域の探偵社に仕事をあてがう集客専門業者も登場しています。
この現象は、探偵社だけでなく、弁護士や司法書士、税理士の世界でも見られます。
それが悪いわけではないですが、弁護士や税理士は国家資格が必要な仕事ですし、無資格の仕事よりは粒がそろっている。
それに比べて探偵は玉石混交で、スキルの低い業者や悪徳業者も多い。
ちゃんと調べて納得してから依頼しないと、どんな探偵をあてがわれるかわからない。
また「地元業者と思って頼んだら、遠方からの出張料を取られた」「クレームをつけると連絡を絶たれた。オフィスの場所はわからない」といったトラブルも発生しています。
ネットポータルの探偵社にも、良質な探偵社を厳選して全国ネットを作っているところはあるかもしれない。
しかし、現時点ではこのサイトの管理人の意見は「?」「要注意」です。
少なくともリアルの事務所が一か所もないところはダメです。
面倒でも足を運んで、地元にオフィスと探偵が実在する探偵社を選んだ方が確かだと、私は思います。